昔のアニメを見て

 毎週、僕の部屋にやって来るリハビリの先生と、珍しくアニメの話で盛り上がった。ごく普通の人で(ちなみに女性である)そんなに熱心にアニメを見ているわけないじゃないのだが、子供の頃はけっこう多くのアニメを見ていたらしい。

 まずは基本の『キャンディ・キャンディ』の話題から、『ドクター・スランプ』とか『ドラゴンボール』とか『セーラームーン』とか……あ、もちろん、『デビルマン』とかもね。彼女は『デビルマン』世代ではないらしいのだが、夏休みとかで学校が休みの時に、よく再放送で見ていたらしい。

 そのうち『マジカルたるるーと君』の話をされたのには参った。僕もいろんなアニメを見てるけど、さすがに『たるるーと君』は数回しか見ていない。あと『キャンディ・キャンディ』も一般教養として知ってるけど、ストーリーはほとんど知らない。

 あと僕が見ていたのは『赤毛のアン』。最近、サンテレビで再放送してくれたから、ほぼ毎日みることができた。今、NHKで『アンという名の少女』という海外ドラマを放映してるから、昔の『赤毛のアン』を思い出して、懐かしい気持ちで見ている。

 そこからいろんなアニメの話題で盛り上がった。『アルプスの少女ハイジ』やら『母を訪ねて三千里』『小公女セーラ』『あらいぐまラスカル』……僕はそれらのアニメの主題歌をそらで歌うことができる。『セーラ』なんてほとんど見てなかったのに、なんでだ?

 やはり今、サンテレビでやってる『南の虹のルーシー』なんかも、一度も見てないのに主題歌とエンディングを歌えるんだ。「忘れないわ♪」というのを。

 どうも僕の脳は、アニメの主題歌に関しては、変な能力が備わっているらしい。

 もっとも完全というわけにはいかない。たとえばラクロスの好きな少女が主人公のアニメなんて「勉強はしないよりも、しておいたほうがいいわ♪」という冒頭の部分しか覚えてない。あとアフリカの大自然が舞台の作品なんて「アポロ、アポロ」という冒頭のくだりしか知らない。

 僕の脳はそんなことに能力を無駄むだずかいをしている。