【クイズ】『AERA』に載った放射線の数値が変

 今回はクイズである。どれも数学の得意な人なら1分以内で解ける問題なので、気軽にチャレンジしていただきたい。

【問題A】

 僕のマイミクの「UFO教授」さん(元・大学助教授だった方)が、『AERA』5月30日号の「子を放射能から守れ」という記事を読んでいて、おかしなことに気がついたのである。

 27.27――。

 線量計の表示を見て、その場にいた一同は息をのんだ。

 福島県渡利にある私立の保育園「こどものいえ そらまめ」を、環境NGOグリーンピースのメンバー5人と「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」のメンバー5人が訪れたのは5月6日。福島第一原発事故で園内にどれだけの放射能が滞留しているかを調べるためだ。

枯れ葉から90以上

 測ったのは、園庭の土や遊具など屋外の20ヵ所以上。冒頭の数字はブランコの木製部分から出た。毎時27.27マイクロシーベルト。マイクロはミリの千分の1を表す。国が4月19日に定めた校庭の利用基準値である毎時3・8マイクロシーベルトより、はるかに高い。園の裏側に積んでいた枯れ葉からは90以上、水道横の土からも45以上という高い値が測定された。(12ページの図参照

 さて、「UFO教授」さんはこの図の中に出てくる数値を見て「あれ? 何か妙だぞ」と気がついたのだそうである。僕も言われてすぐに気がついた。確かにこれはおかしい。

 分かりやすいように、上の図から数字だけを抜き出してみた。

【問A−1】

 この数字にはぱっと見ておかしなところがある。それはどこか?

 なお、この問題に放射線の知識はまったく関係ない。

(制限時間1分)

【問A−2】

 この図の中の赤で示した「2.25」と「2.53」以外の数字は、ある規則に従っている。その規則は何か?

(制限時間1分)

【問題B】

 上の話を読んで、思い出したことがある。産経新聞の2004年11月24日の朝刊一面に載った記事である。

 大丈夫?国語力

4年制私大生 2割が中学レベル

「憂える」の意味→3人に2人が「喜ぶ」と回答

メディア教育開発センター調べ

 大学生の「日本語力」が低下し、中学生レベルの国語力しかない学生が国立大で6%、四年制私立大で20%、短大では35%にのぼることが、独立行政法人メディア教育開発センター」(千葉市)の小野博教授(コミュニケーション科学)らの調査で分かった。「憂える」の意味を「喜ぶ」と思いこんでいる学生が多いなど、外国人留学生より劣る実態で、授業に支障が出るケースもあるという。同教授は「入学後の日本語のリメディアル(やり直し)教育が必要」と指摘する。

 調査は平成十六年度に入学した三十三大学・短大の学生約一万三千人を対象に、中一から高三相当の問題を盛り込んだテストを行い、十四年度に中高生に実施したテスト結果と照らし合わせてレベルを判定した。

 その結果、中学生レベルと判定された学生は、五年前に行われた調査と比較して国立大が0・3%から6%、私立大が6・8%から20%、私立短大が18・7%から35%と、数年間で大きく増加していることが分かった。

 テストでは「憂える」の意味を問う質問で、「中学生レベル」と判定された学生の三人に二人が「うれしい」に音感が近いためか「喜ぶ」を選択。「大学生レベル」とされた学生の中でも正答率は50%にとどまり、文字通り“憂える”結果となった。「懐柔する」は「賄賂をもらう」を選ぶ学生が多く、「大学生レベル」の学生でも正答率は46%にとどまった。

 この記事の中で、「中学生レベルと判定された学生が回答した割合」として、次のような数字が示されている。

問題の例

■露骨に

 ?ためらいがちに (0%)

 ?おおげさに (83.3%)

 ?あらわに (16.7%)

 ?下品に (0%)

 ?ひそかに (0%)

■憂える

 ?うとましく思う (16.7%)

 ?たじろぐ (0%)

 ?喜ぶ (66.7%)

 ?心配する (0%)

 ?進歩する (16.7%)

■懐柔する

 ?賄賂をもらう (50.0%)

 ?気持ちを落ち着ける (33.3%)

 ?優しくいたわる (16.7%)

 ?手なずける (0%)

 ?抱きしめる (0%) 

 僕がこの記事をスクラップしておいたのは、この数字をぱっと見て「おかしい」と気がついたからである。

【問B−1】

 上の記事に出てくる数字には、おかしなところがある。それは何か?

 なお、この問題に国語力は関係しない。

(制限時間1分)

【問B−2】

 問B−1の答から、「中学生レベルと判定された学生」の数を推測せよ。

(制限時間1分)

 ちなみにこれ、「UFO教授」さんに見せたら、たちまち答えられた。さすがだ。

 回答は土曜日あたりに。

【訂正 6月3日】

「国が4月19日に定めた校庭の利用基準値である毎時3・8シーベルト」という誤記を「3.8マイクロシーベルト」訂正させていただきました。