冬コミの新刊

 いつもは冬コミには参加しないんだけど、今年は夏コミに味をしめた娘が「行きたい!」とねだるもんで、サークル参加します。

 31日(木)西1ホール

 よ−26a

 心はいつも15才

 お断りしておきます。今回も『チャリス』は出ません。娘も店番をするのですが、さすがに13歳の娘に18禁本売らせるわけにはいかないので、あと5年間はうちのサークルで18禁本は出せません(泣)。

『チャリス』については、今後は他のサークルに委託するか、通販にすることを検討しています。とりあえず来年前半には出したいです。

 今回の新刊はこの2冊。

●『MADなボクたち 2009Winter』

 夏に出した冊子の大幅増補改訂版。ニコ動・YouTubeの傑作MADを紹介する本。夏以後に出た『咲−Saki−』『化物語』『けいおん!』『とある科学の超電磁砲』などのMADも追加。MMD、人力ボーカロイドアイマスの紙芝居動画なども取り上げます。

 メインの特集は「この作者に注目!」。執筆陣がお気に入りのMAD作者を応援します。

●『生徒会の百式

生徒会の一存』シリーズのパロディ小説。全3話を収録。

・第1話「全裸になる生徒会」

 アニメ版のDVD特典に何をつけるかという会議が、杉崎や知弦の暴走で、どんどん危険な方向に……。

・第2話「SFする生徒会」

 急にSFに目覚めたくりむ。どうすれば碧陽学園がSFになるかを話し合うが、例によってひどい案しか出てこなくて……。

・第3話「同人する生徒会」

 冬コミで同人誌を出すことになった生徒会。パロディネタを話し合ううち、杉崎と真冬の変態妄想合戦に発展! 勝者はどっちだ?

 以下は内容の一部です。

「ふうん? その昔、『ダ○ヤモンド・アイ』のLDに付いていたという《ばれたかチャプター》みたいなものかしら」

「知弦さん、何でそんな変なこと知ってんですか」

「キーくんのおすすめというと、具体的にはどんなシーン?」

「たとえば、一話の知弦さんの水着シーンとか、深夏のウェディングドレスとか、二話の会長のひとりエッチのシーンとか、三話のリリシアさんのパンチラとか……」

「待ちなさい!」会長が立ち上がった。「今、明らかに実際に存在しなかったシーンが混じってたわよねえ!?」

「あれ? 俺の脳内では……」

「あんたの脳内は改竄されまくりよ!」

「じゃあ、DVDで特典映像として追加しましょう」

「しなくていいよ!」

「だってこういうDVDには特典映像がつきものですよ。いいじゃないですか、〈桜野くりむの乗馬マシン〉」

「ニ○動にアップされたら〈公式が病気シリーズ〉タグ貼られるよねえ!?」

  ――「全裸になる生徒会」より

「じゃあ、お前はどうなんだ、深夏。この学園がどうすればSFになるか、案はあるのか?」

「ん? タイムスリップなんていいんじゃね?」

「ほう、お前にしてはまともな発想……」

「この学園ごと遠い未来に飛ばされるんだ! そこは文明滅亡後の荒廃した世界! 生徒たちは巨大な怪虫やクモのような未来人類に襲われ、一人また一人と……」

「うわー、やめてー! そんなギョエーな世界はいやー!」

「だったら過去にしよ。あたしら生徒全員、太平洋戦争中に飛ばされるんだ。でもって歴史を変えて、日本を勝利に導くんだよ」

「ふむ、架空戦記か。でも、ああいうのって普通、現代の兵器を過去に持ち込んだり、未来の知識で新兵器とか開発したりするんじゃないのか? 俺たちにそんな知識なんてないだろ」

「何言ってんだ! 武器なんかに頼るな! 頼るのはおのれの肉体のみ!」

徒手空拳!?」

「あたしが肉体を鍛えてるのも、そういう事態に備えてのこと!」

「タイムスリップに備えてんのかよ!? だいたい物量を誇るアメリカ相手に、素手じゃ勝てねーよ!」

「根性があれば乗り切れる!」

「その思想で日本は負けたんですが!」

「あたしだけじゃないぞ。碧陽学園生徒全員、前線に送られる!」

「学徒出陣!?」

インパールへ! ガダルカナルへ! アッツ島へ!」

「生還率低そ〜っ!」

   ――「SFする生徒会」より

〈例によって遅刻気味に、俺が校舎の階段を駆け上がっていると、丁度踊り場のところで、空から女の子が降ってきた。

 それが、桜野ヶ原くりむだった。

 それも正確に言うなら、別に空から降ってきたわけではなく、階段を踏み外した桜野ヶ原が後ろ向きに倒れてきただけのことだったのだが――避けることもできたのだろうけど、俺は、咄嗟に、桜野ヶ原の身体を受け止めた。

 避けるよりは正しい判断だっただろう。

 いや、間違っていたのかもしれない。

 何故なら。

 咄嗟に受け止めた桜野ヶ原の胸が、とても――とてつもなく、薄かったからだ。洒落にならないくらい、不思議なくらい、不気味なくらい――薄かったからだ。

 存在しないかのように。

 そう。

 桜野ヶ原には、およそ胸と呼べるようなものが、全くと言っていいほど、なかったのである。〉

「私、そこまでペチャパイじゃないもん!」会長が抗議する。「最低限のふくらみはあるよ!」

「いや、だからパロディですって」と俺。「蟹に根こそぎバストと身長を持って行かれたんですよ」

   ――「同人する生徒会」より

 あくまで二次創作ですので、会長が絵本以外の本を読んでたり、真冬ちゃんが原作以上に壊れてたり、いろいろ違っているところはありますが、スルーしてください。

 なお、18禁ではありませんが、原作よりエロネタやや多めです。