懐かしプラモのちょっといい話#2
山本弘のSF秘密基地LIVE#39
懐かしプラモのちょっといい話#2
1980年代、子供たちの世界を席巻したガンプラ・ブーム。『ガンダム』だけではなく、多くのキャラクターのプラモデルが発売された時代でした。プラモ評論家の鋼鉄サンボ氏とともに、当時の資料を基に、あの時代を振り返ります。
前回は1980年と81年の話題でしたが、今回は82年以降の話題。『ガンダム』だけでなく、『マクロス』『バイファム』『ザブングル』などなど、当時の他のロボットアニメのキットについても語ります。お楽しみに!
[出演] 山本弘(SF作家)、鋼鉄サンボ(プラモ評論家)
[日時] 2014年10月31日(金) 開場・19:00 開始・19:30
[会場] なんば紅鶴(大阪市中央区千日前2-3-9 レジャービル味園2F / Tel. 06-6643-5159)(地図)南海なんば駅より南海通り東へ180m・駐車場有
[料金] 1500円
(店内でのご飲食には別途料金がかかります。入場時に別途ワンドリンクをご購入いただきますのでご了承ください)
前売り券のお求めはこちらへ。
http://boutreview.shop-pro.jp/?pid=80568260
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サンボくんが貯めこんだ大量の資料(特にガンプラの組み立て説明書と当時の模型雑誌)をスクリーンに映しながら、ガンプラを中心に、80年代のキャラクタープラモ全般を語る……という企画なんですが、前回は2時間かけて、80年と81年だけで終わっちゃいました(笑)。何しろ語るべきことが山ほどあるもんで。
今回、サンボくんから貰った資料を見て痛感したのが、30年以上経って、記憶がかなり薄れてきてるということ。特にどのキットが何年ごろに出たか、その順序がまったく記憶と違ってるんですよ。
たとえば、最初に1/144ガンダムと1/144シャアザクがほぼ同時に出たように記憶してたんだけど、資料を見て分かったのは、1/100ガンダムと1/144ガンダムの次に出たのは、1/1200ムサイでした。
今から考えると「なぜそこでムサイ?」という気がするけど、サンボくんの解説によると──
・当時、主人公メカがプラモデルになることはよくあったが、敵のロボットがキット化されることはめったになかった。まして、赤い一つ目の変なロボット(笑)が売れるかどうかなんて、当時のバンダイの人たちにはまったく予想がつかなかった。
・ただ、その前に『ヤマト』のシリーズがヒットしていて、ガミラス艦などもキット化されていた。しかも『スター・ウォーズ』などのブームもあったから、とりあえず安全牌として宇宙船のキットを出すというのは、当時としては妥当な判断だった。それでムサイが選ばれた。
・しかし、シャアザクが爆発的に売れたもので、その後はMSが主流になった。
なるほど。今の常識と当時の常識は違いますからね。歴史を振り返る際には、当時の人の常識も理解していないといけないわけです。
あと、当時の常識というと、やはりガンプラ・ブーム。あの頃、ガンプラがどれほど売れたか、子供たちがどれほど熱狂したか、あの時代を知らない人には分からないんじゃないかという気がします。「ガンプラをカツ上げされる子供がいた」とか「買うのに整理券が必要だった」とか「売れないキットを抱き合わせで売る模型店があって、社会問題になった」とか、今では信じられない人もいるかも。
で、当然僕もいろいろ買ったんだけど、今となっては何を買ったかという記憶も曖昧で(笑)。Gアーマーとかゾックとかは確かに買った記憶があるけど、作った記憶がないんで、もしかしたら積んでおいただけだったのかも?
で、組み立て説明書というのが、記憶をよみがえらせるのに、意外に役に立つんですよ。アッガイの爪の構造を見て、「このギミック、確かに作った記憶ある!」とか。
ちなみに今回は『プラモ狂四郎』とかの話題にも触れる予定。当時、このマンガには熱狂したもんであります。当然、糸ハンダ買いました(笑)。
今はもちろん『ビルドファイターズトライ』も観てます。