イベント「SF作家・山本弘とデマを10倍楽しむ」

■□■市民社会フォーラム学習会■□■

SF作家・山本弘とデマを10倍楽しむ

http://civilesociety.jugem.jp/?eid=30367

日 時 7月17日(金)18:30〜20:30

会 場 元町館「黒の小部屋」(元町映画館2階)

    http://www.motoei.com/access.html

ゲスト 池田香代子さん(口承文学・都市伝説研究家)

参加費 1000円

お申し込みなしでどなたでもご参加できますが、

人数把握のため事前申し込みいただければありがたいです。

civilesocietyforum@gmail.com まで

 インターネットの普及によりあらゆる情報が調べられ、誰もが情報を瞬時に拡散することができるなど、ネットは日常生活から市民運動にいたるまで不可欠なツールとなっています。

 他方、誰もが情報を拡散できることで、デマや都市伝説、ニセ科学陰謀論など怪しい情報が氾濫し、悪質な場合は特定個人への誹謗中傷や人々を不安に陥れるパニックが巻き起こったりします。

 それゆえ、ネットやメディア、科学のリテラシーがますます学習が必要な時代になっていますが、今回の学習会ではSF作家の山本弘さんをお招きして、デマを笑い飛ばしつつ真面目に交流いたします。

 ゲストには都市伝説研究者でもある池田香代子さんをお招きします。

山本弘(やまもと・ひろし)さん

SF作家。1956年京都府生まれ。『去年はいい年になるだろう』(PHP)で第42回星雲賞(日本長編部門)を受賞。

小説家として精力的に活動する一方、ノンフィクション作品も執筆。

池田香代子(いけだ・かよこ)さん

1948年東京杉並生まれ。日本のドイツ文学者・児童文学者・翻訳家・口承文学および都市伝説研究家・エッセイスト

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 大阪でニセ科学のイベントをやったばかりですが、今度は神戸・元町で、デマをテーマにした講演と対談をやります。昔からブルンヴァンの『消えるヒッチハイカー』とかが大好きだし、このブログでもしばしばネットのデマを取り上げてますので、この講演でも、最新のデマの実例の紹介、どれほどデマがはびこっているか、デマの分類、デマにひっかからないための心得など、いろんな話題を語ろうと思っています。

 ところで。

 いい機会ですので、こういう講演が儲かるのかどうかという話もしておこうと思います。もしかしたら、「山本弘は最近、こんな講演やイベントで儲けてるんじゃないか」って思ってる人がいるかもしれないので。

 儲かりませんよ!(笑)

 いや、大きなホールで何千人ものお客さんを集めるような有名人なら、1回の講演料、がっぽり貰うのかもしれませんけどね。僕の場合、普通は数十人、どんなに多くても200人ぐらいです。今回の場合、参加費1000円。それにお客さんの数を掛けて、収入がどれぐらいか……だいたい見当がつくでしょ? そこからギャラが支払われるわけですよ。会場の使用料とかの必要経費を考えれば、主催者が赤字になることもありえます。

 ちなみに僕の場合、ぶっちゃけて言うと、これまでで今までいちばん高かったギャラは3万円。これは最高ラインで、普通はそれよりずっと少ないです。

 しかも、それで1日潰れる。いや、講演用にパワーポイントとかで資料作ってたら、何日も潰れることもあります。

 単純に時間給に換算すると、同じ時間使って原稿書いてた方が儲かります。

 あと、こうした講演会では、自著をサイン入りで販売することもよくあります。東京でのイベントなら、出版社の人が本を持ってきて売ってくださるんだけど、地方でのイベントでは、著者が出版社から本を買い取って、それを自分で会場に持っていって自分で売ります。いちおう著者割引というのがあって、定価よりよりやや安く買えるので、その差額が収入になるんですが……まあ、雀の涙ですね。

 サイン会を別にすれば、これまでで今までいちばんたくさん本が売れたイベントは、2006年のトンデモ本大賞。角川の編集さんが『アイの物語』50部を持ちこんで、きっちり完売しました。あの記録はまだ超えられません。普通は10部も売れればいいとこです。

 じゃあ何で講演をやるかというと、「面白いから」と「ちょっとでも知名度を上げたい」から。

 今回のように、話すテーマ自体が面白くて、引き受けちゃうことがあるんですよね。

 あと、普段、僕の小説を読まない人に、僕の名前を知ってほしい。ほんの数人でもいいから読者を増やしたい。

 後者の理由が、けっこう切実だったりします。はい。