盗作されました〔7〕

 それでも僕はまだ甘く見ていました。

 彼が次から次にまとめを立てていることは気づいていましたが、あえて口出しはしませんでした。@ichinoseyayoiもこんなことをいつまでも続けてはいないだろう。そのうち飽きるんじゃないか……と思っていたのです。

 しかし、彼は飽きませんでした。その後も執拗に、僕にまつわるまとめを作り続けました。内容は、僕の意見に賛同するものもあれば、僕に関するデマをばらまき、中傷するものもありました。

 5月16日のこと、彼は新たにこんなまとめを作りました。

AEDに対するデマが流れているので正しいリスクを山本弘が語る統計をもとに考えてみる

(現・コメント欄でまったく関係ない投稿が続くのでまとめは移転しました)

https://togetter.com/li/1110901

 そこに何人もの人がコメントをしているのを見て、僕は危惧を抱きました。@ichinoseyayoiがどんな人物か知らずに議論する人が増えるんじゃないかと思ったのです。そこでコメント欄(これはブロックされていませんでした)にこう書きこみました。

そいつは僕のネットストーカーです。これまでに作ってきたまとめを見れば一目瞭然です。 https://togetter.com/id/iciinoseyayoi

一見すると僕のファンのようですが、実はビブリオバトルについてのひどいデマを流して、僕を中傷したこともあります。「こういう質問がビブリオバトルではデフォだからホント面倒くさい」とか「あんな発表に票が入ったのはサクラがいるからです」とか、デタラメもいいところ。 https://togetter.com/li/1064217

 そうしたら、何と@ichinoseyayoiはこう返してきました。

このまとめと全く関係のない、他人の人格だけを否定するような書き込みを山本弘がするわけがありません。あなた、山本弘ツイッターを乗っ取って山本弘かのように発言されてますね。 しかも「これまでに作ってきたまとめ」を見れば、ビブリオバトルの説明について山本弘が正しいと説明していることは確認できます。https://togetter.com/li/1066234

yoshiaki_idol 山本弘のツイートに一切反論なんかしていません。山本弘のツイートにすべて共感して賛成しています。山本弘との間に因縁があるかのような荒らしコメントがあるせいでそのように見えてしまっているのは残念なことです。

それにしても、誤解して欲しくないからわざわざ「ビブリオバトル批判でも特定のビブリオバトル小説批判でもない。」と3回も繰り返したのに、それでも「僕を中傷したこともある」とか誤解する人って何なんだろう……。

 僕はこれを読んでぞっとしました。

 病状が進んでる!

 本物の僕が発言したのに、偽物だと思いこみ、山本弘ツイッターを乗っ取って山本弘かのように発言されてますね」と、妄想を抱いているのです。

 しかも、山本弘のツイートにすべて共感して賛成しています」とかビブリオバトル批判でも特定のビブリオバトル小説批判でもない。」などと、明らかに事実に反することを堂々と述べ、そのうえ自分のまとめのURLまで晒しています。それを読んだら、誰でも、どっちの言い分が正しいか理解できるというのに。

 彼はどうやら本気で、まとめのURLを示したら、自分の正しさをみんなが信じてくれると思っているようです。

 僕はそれまで、彼を虚言癖の持ち主だと思っていました。わざと嘘をついているのだと。でも、どうやら違うらしい。彼は本当に自分が書いていることが正しいと信じているようなんです。あれだけたくさん揚げ足を取ったり、反論しておきながら、山本弘のツイートにすべて共感して賛成しています」と思っているらしいのです。

 もしかしたら、ビブリオバトルについてのデマをあんなに流したのも、デマのつもりではなく、彼の中では「事実」だったのかもしれません。僕の小説を読むうち、フィクションと現実の区別がつかなくなり、自分が本当にビブリオバトルで暴言を吐かれたと思いこんでしまったのかもしれない。

 単にアンチ、もしくはストーカーだと思ってたんですが、実はかなりやばい人に関わっていたのかもしれない。

 だからもう、躊躇しません。すべてをぶちまけます。

 放っておいたら、@ichinoseyayoiはこれからもツイッターカクヨムで、ビブリオバトルに関するデマを広めるかもしれません。事実だと信じこんで。僕はかまわないんですが、僕以外の人たちに被害が拡大するのは無視できません。

 僕はそれを止める方法がありません。通報してアカウントを凍結させることができても、また別のアカウントで活動を続けることは目に見えています。前述のように、@ichinoseyayoiというツイッターアカウント自体、昨年の10月にできたものなのですから、どこかにきっと本垢があるはずです。

 できるのは、デマの被害をなるべく抑えること。@ichinoseyayoiが書いていることが事実ではない、信じてはいけないと世間に知らしめることです。

 そこでまず、カクヨムの運営者であるKADOKAWA株式会社はてなの責任者の方にお願いします。

 上に取り上げた@ichinoseyayoiの作品2編を、規約違反としてただちに削除してください。

 その際、どのような違反行為があったのかを全ユーザーに説明し、再発を防止するため、今後、こうした行為を発見したらただちに削除することを明言してください。

 東京創元社の方には、特に要望はありません。しかし、今後、@ichinoseyayoiのデマ攻撃の矛先が出版社に向くということもありえますので、警戒してくださるようお願いいたします。

 一般社団法人ビブリオバトル協会の方には、こうしたデマを流す人物がいることを心に留め、デマが広まらないよう、正しいビブリオバトルの内容を周知徹底していただくよう、今後とも努力していただきたいと願います。

 そして、それ以外のみなさんには、世の中にはこういう人間もいるのだということを理解してください。

 しかし、ツイッターで攻撃したりするのはお控えください。論破しようと試みることもおやめください。議論は無駄です。@ichinoseyayoiはおそらく、あなたの主張を理解できません。そっとして、無視してあげるようお願いします。彼の主張を信じる人が現われない限り、無害ですから。

 以上です。長文をお読みいただき、ありがとうございました。

                                   山本弘