「あなたの知らないマイナー特撮の世界#2」報告

 先日の「あなたの知らないマイナー特撮の世界#2」の報告です。

http://hirorin.otaden.jp/e270737.html

 今回は鋼鉄サンボくんに加え、友野詳がゲストで出てくれました。2人とも僕以上に濃い特撮マニアであるうえ、大阪人特有のツッコミ体質(笑)。要所要所で的確なツッコミを入れてくれるもんで、僕としては実に楽ちんでした。(まあ、事前にパワーポイントで資料を作る作業が、けっこう大変だったんですけどね)

 予想通り、1965〜1967年の3年間だけで、2時間まるごと使いました。『宇宙人ピピ』『スパイキャッチャーJ3』『頭上の脅威』『地球は壊滅する』『フランケンシュタイン対地底怪獣』『かわいい魔女ジニー』『私は宇宙人を見た』『大忍術映画ワタリ』『インベーダー』『怪獣王子』『仮面の忍者赤影』『キングコングの逆襲』などの話がたっぷりできました。

 友野と「『赤影』のノヴェライズ書きたいよね!」という話で盛り上がったり、彼が『悪魔くん』の「首人形」の話がトラウマだと知ってたんで「首人形」のスチールを仕込んでおいたら、狙い通り「ぎゃー」と悲鳴上げてくれたり(笑)、なかなか楽しい2時間でした。(出演者がお客さんより楽しんでどうすんだ)

 ここで強調したいのは、1966年というのはすごい年だったということ。

1月2日 ウルトラQ(TBS)

2月1日 奥さまは魔女(TBS)

4月10日 サンダーバードNHK

 この3つの人気番組が放映開始されたんですよ。

ウルトラQ』『サンダーバード』については言うまでもないけど、実は『奥さまは魔女』の影響力というのが大きかった。

 この年、『りぼん』7月号から、横山光輝氏が『魔法使いサニー』を連載開始。それが『魔法使いサリー』と名を変えて、12月5日から放映開始。要するに、『奥さまは魔女』の大人気に便乗して、それを子供向きにしたのが『サリー』だった。

 それが当たったもんで、『ひみつのアッコちゃん』『魔法のマコちゃん』『さるとびエッちゃん』『魔法使いチャッピー』『魔女っ子メグちゃん』と、東映の魔女っ子シリーズが作られ、それが現在に至る「魔法少女もの」というジャンルを形成する。

 つまり1966年は、「怪獣」「魔法少女」「メカ」という、オタク文化の3大要素がいきなり出揃った年だったわけです。

 ちなみに、これが1966年4月10日のテレビ欄。フジテレビが『ウルトラQ』を潰そうと、裏に『バットマン』をぶつけてきたことが分かります。(でも、あっさり敗退)

 他にも、なぜタコが出てくるのが長いこと「海外版」と呼ばれてたかとか、『かわいい魔女ジニー』の原案・製作はシドニー・シェルダンだとか、『ジニー』と『奥さまは魔女』は同じ会社が作ってて、ベローズ大佐の家は『奥さまは魔女』のスティーブンス家のセットを流用してるとか、『サンダーバード』は最初にNHKで放映された時には日本版主題歌はまだなかったとか、誰が喜ぶのかよく分からないトリビアも。

 話しながらあらためて実感したのは、僕はこの頃(9歳から11歳)の作品にすごく影響を受けてるんだなあ、ということ。

『MM9』が『ウルトラQ』『ウルトラマン』なのは言うまでもないけど、『MM9−invasion−』で東京スカイツリーの上で怪獣バトルをやったのは『キングコングの逆襲』がヒントだし、『ダイノコンチネント』は『恐竜100万年』だし。

 そういえば、この頃からノートに小説書いてたんでした。『0011ナポレオン・ソロ』や『スパイキャッチャーJ3』みたいなスパイものとか、『キャプテンウルトラ』みたいなスペースオペラとか。テレビで『渚にて』『世界大戦争』を見て核戦争ものを書いたり。もちろん怪獣ものも何本も。

 処分しちゃったけど、確か怪獣と戦う対策チームみたいな話も書いてたような記憶が……なんだ、今と変わらないじゃん(笑)。

 次回のpart3(5月)も友野が出てくれる予定。次は68年からいよいよ70年代に突入します。

 あと、当日までに資料調べが間に合わなかったんだけど、「『11PM』にサンダとガイラが出た」とか「『スター千一夜』にゴジラモスラが出た」という話も、次の時までに検証しておきます。