韓国系デマ「韓国が最も安全な旅行先に選ばれた」?
先のデマは日本人が捏造したものだったけど、逆に韓国人が流したデマ。
韓国「世界観光客危険地図で韓国が最も安全な旅行先に選ばれた!!」
http://girlschannel.net/topics/13981/
カナダ外務省が発表した、世界観光客危険地図。これを見る、合衆国、ヨーロッパ、オーストラリア、そして韓国が緑色(take normal security precautions=通常のセキュリティ対策を講じる)なのに対し、日本はロシアやインドやメキシコと同じく黄色(avoid some area=いくつかの地域を避ける)になっている。
日本人としては納得できないよね。日本は世界でも最も犯罪が少ない国のひとつだ。人口10万人あたりの殺人率は0.5で、これはOECD諸国の中でも最低レベルを誇る。
それがどうしてロシアやメキシコと同じなのか? そして、なぜ日本より犯罪率の高い韓国が緑色?
当然、
>カナダ政府にいくらお金積んだの?
>カナダは最近中華系、韓国系の移民ばかりだからね。
>こんな地図信用できないよ
>在カナダ朝鮮人が工作したんだろうね。
>いくらでこの調査買収したの?
などという陰謀論を唱える連中がうじゃうじゃ湧いて出ている。
まず最初の疑問。本当に韓国ではこんな報道がされたのか?
元の記事はこれらしい。
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=104&oid=105&aid=0000019595
翻訳ソフトで訳してみる。
韓国が最も安全な観光スポット.観光の危険の世界地図
米国の報道雑誌 ' アトランティック ' の4月2日のオンラインの記事で紹介されている ' 世界のツーリストのリスク地図 ' が人目を引く。
この地図は、カナダの外務省がインバウンド海外旅行者の安全に関する情報を提供する目的で、発表したことである。昨年3月、この基準点は、大韓民国が極度の安全な目的地の一つとして選ばれたことが人目を引く。
我が国を含め、台湾および香港とマレーシアとオーストラリアに緑色で塗りつぶされた国は、通常の安全規制を保障するであり、中国のベトナムのパプアニューギニアなどの国々は、高レベルの境界が必要な観光地として分類された。それよりも危険な黄色の国に訪問禁止区域があり、日本では福島の区域がその例である。また、オレンジの国では必須の観光以外の活動は自制心があることは素晴れらしく、赤の国の訪問は、根源に避けるべきである。
おお、Bing優秀だ! ほぼ日本語になってるよ。昔、豊田有恒さんが「韓国語は日本語と文法構造がほとんど同じだから訳しやすい」と言ってたのは本当だったんだな。
というわけで、確かにこういう報道があったことは確認できた。
韓国の記事の、さらに元ネタと思われる『アトランティック 』の記事がこれ。
韓国にも日本にも、まったく触れられていない。これで「韓国が最も安全な観光スポット」と主張するのは変だ。
ここからリンクの貼られているCBCニュースのページに飛び、
http://www.cbc.ca/news/interactives/travel-warnings/
そこからさらに、カナダ政府のページに飛ぶ。
http://travel.gc.ca/travelling/advisories
僕がこのページを最初に見た4月6日の段階では、日本は黄色の「avoid some area」になっていた。現在では緑と黄色の間に濃緑色「Exercise normal security precautions; a regional travel advisory is in effect」が追加され、日本はそれに変更されている。4月15日に変更があったらしい。つまり韓国と同じく通常のセキュリティでいいけど、地域渡航安全情報を見ろというわけだ。
この地図で日本をクリックしてみよう。こんなアドバイスが出た。
http://travel.gc.ca/destinations/japan
やっぱりだ。福島の原発には近づいちゃいけない、と言っているのだ。
日本が黄色(avoid some area)になっていたのは、これが理由である。
もうひとつ、「通常のセキュリティ対策を講じる」という部分に注目したい。
カナダは確かに安全な国ではあるけど、10万人あたりの殺人率は1.8で、日本(0.5)の3倍以上。ドイツは0.8、イタリアは1、イギリスは1.2、フランスは1.3、ニュージーランドは1.5、韓国は2.8、アメリカは5である。
http://www.oecdbetterlifeindex.org/topics/safety/
つまりカナダ人の感覚からすると、ヨーロッパ諸国は自国よりちょい安全、韓国はちょい危険、という感じになるのだ。
日本から見ると韓国は「自国の5倍も危険」だけど、カナダから見ると「自国の1.5倍危険」という程度。日本国内でも、大阪府と秋田県では犯罪率が4倍ぐらい違うし、カナダだって地域によってそれぐらいの差はあるだろう。1.5倍ぐらいの差は問題にならない。カナダ人が韓国に出かける時は、自分の国にいるのと同じぐらいの、「通常のセキュリティ対策」でいいわけだ。
つまり、この地図からは「韓国が最も安全な観光スポット」なんてことは、とうてい言えない。カナダ人にとって自国と同じぐらい安全であることが示されているだけなのだ。明らかにウソと言っていい。
しかし、それに文句をつけている日本人もおかしい。基本的なことを調べもせず、カナダ政府が韓国人に買収された、などという荒唐無稽な陰謀論を唱えるのだからあきれる。
僕がソースをさかのぼって、カナダ政府のページにたどり着くのに、10分もかからなかったぞ? 疑問に思ったら、それぐらいのことを調べる手間を、なぜかけない?