ついに判明! 「スクリューのガー助」の写真作った人

 先日、ASIOSの新刊『謎解き超常現象3』の原稿を書き終えたんだけど、その執筆の際に判明した新事実をちょっとだけ紹介しておきたい。 僕も『トワイライト・テールズ』に登場させたフラットヘッド湖の怪獣、日本では「スクリューのガー助」「ハーキンマー」として有名な例のアレの合成写真である。 http://news.google.com/newspapers?nid=1314&dat=19630629&id=uLNWAAAAIBAJ&sjid=0-gDAAAAIBAJ&pg=5249,4599357 『The Spokesman-Review』という新聞の1963年7月29日版。この写真を見つけた時は感動した! こんな記事がアップされてるとは思わなかった。グーグルに感謝しなくては。  日本では有名なこの写真なんだけど、実は今、海外のサイトではまったく見つからない。僕もさんざん検索して回ったんだけど、見つかったのはこれだけだった。日本のサイトに載っている写真は、ほとんど『なぜなに世界の大怪獣』(小学館・1972)という本からスキャンされたものである。  他の資料の記述とも合わせると、写真を作ったのはビル・ニクソン夫人という人で、息子のロナルドとメイナードがそれを手伝ったらしい。海外ではすぐに合成写真だと分かって忘れられたようだ。それが日本では、子供向けの雑誌や書籍で何度も紹介されたもんで、「スクリューのガー助」というインパクトのある名前とともに、人々の記憶に残ってしまったのだ。  もちろん「スクリューのガー助」という名前は海外のサイトにはまったく出てこない。当たり前だけど。しかし、「ハーキンマー」という名前も出てこない。  このUMAは現地では「モンタナ・ネッシー」または単に「フラットヘッド・レイク・モンスター」と呼ばれている。「スクリューのガー助」「ハーキンマー」と呼んでいるのは日本人だけなのだ。  ちなみに、「スクリューのガー助」「ハーキンマー」という名が登場する記事で、確認できた限り最も古いのは、『SFマガジン』1962年9月号、超常現象研究家・斎藤守弘氏の連載『サイエンス・ノンフィクション』第10回「恐龍は現存する?」である。  斎藤氏は他にも何度もフラットヘッド・レイク・モンスターの記事を書いているのだが、一貫して「スクリューのガー助」と表記している。「スクリューのガー助」という表記は、『なぜなに世界の大怪獣』が広めたものだ。  他にも判明した事実がいくつかあるんだけど、それは『謎解き超常現象3』が出てのお楽しみ。ちなみに僕は他に「屋久島の木霊」「イースタン航空機事件」「エレーニン彗星」「中国の巨大ミステリー・サークル」「地球空洞説」「クラリオン星人」などの原稿も書いてます。