ニコマスはアイマスではない
ニコマスとは、ニコニコ動画にアップされている『THE IDOLM@STER 』のMADのことである。
僕の知り合いのミステリ作家Aさんが、先日、ニコマスデビューした。50歳男性である。
「あのAさんがニコマスにハマった!?」と驚いたものだが、アップされた作品を見ると、どれもAさんの作風を知っていると納得するレトロなネタばかり。いかにもAさんらしい。ご本人の許諾を得て、さっそく「先生何やってんすかシリーズ」タグをつけさせていただきました(^^;)。
Aさんをはじめ、僕の周囲にはニコマスのファンが多い。もちろん僕も大好きである。
しかし、白状すると、僕は『THE IDOLM@STER 』をプレイしたことがない。
純粋なアイマスファンからは「邪道だ!」と怒られるかもしれない。しかし、こんなファンもいるのだということを知っていただきたい。
ゲームをしない理由は、ハードを持っていないこともあるが、そもそもアイドルを育成したいとは思わないからである。僕は純粋に、真や亜美・真美や春香ややよいが歌ったり踊ったりするのを見るのが好きなだけなんである。
昔から、原作は読んでいないが映画だけは好きになるとか、映画は観ていないけど主題歌だけは好きになるとか、ドラマのファンではないが役者だけは好きになるというのは、よくあることである。アイマスとニコマスの関係もそういうものではないだろうか。
ニコマスはアイマスから派生したジャンルだが、単なるパロディの域を超え、今ではアイマスから独立した新たなエンタテインメントになっていると感じる。ニコマス・プロデューサーたちの才能や情熱や創造力は素晴らしいものだ。高度な編集技術やCGを駆使した作品や、手間のかかった手描きMADも多く、中にはもはや芸術と言っていい作品もある。もちろん爆笑できるギャグ作品も多い。
僕が好きなのはこういう作品である。(順不同。いちいちリンク張るのが面倒なんで、見たい方は検索してね)
「アイドルマスター_真の「流星人間ゾーン」」
「アイドルマスター 全国畳産業振興会が765プロに仕事を依頼したようです」
こういう風に歌にダンスを合わせるのがニコマスの基本形。歌詞に振り付けをどう合わせるかが見もの。「はれぶた」の最後に出てくるキャラにはやられた。畳ビズは元の映像を見事に再現してるのが上手い。
「アイドルマスター DA SCHOOL RAP / バブルガム・ブラザーズ 」
「【愛m@s24】 アイドルマスター GONG - 覚醒 - 」
いずれも、いわゆる「七夕革命」前の作品。編集技術もすごいが、765comm@nd使わずにこれだけ切り抜く努力を想像しただけで気が遠くなる。
「アイドルマスター 春香さんに緊急販促ツアーに行ってもらいました」
こちらは765comm@ndを応用した最近の傑作。想像を絶する組み合わせに爆笑しました。
「機動戦士アミッガイ 亜美 戦士」
「アイドルマスター 「恋せよ般若の子」」
これも予想不能のコラボ。特に「アミッガイ」は変な中毒性があって、もう20回以上聴いてる。
「【人力Vocaloid】鏡音リンが「恋のミクル伝説」を歌ってくれた」
「アイドルマスター 春香「ふふふーん♪」を別の曲に」
人力ボーカロイド系。
「まこにゃんダンス完全版」
手描きMADの最高峰。
「高いところから降りられない雪歩 【アイドルマスター】 」
CG系の傑作。あまりのかわいらしさに萌え死ぬ。
「初音ミクがテキトーに歌う「NIPPONのアイドルマスター」(嘉門達夫風) 」
「アイドルマスター この中に一人」
嘉門達夫が好きなもんで。
「北斗のP ケンシロウプロデューサー アイドル紹介」
「バラライカプロデューサー アイドル紹介」
プロデューサーネタも増えたなあ……。
「アイマスアニメについて議論しているようです」
コラージュものの傑作。何度も見ても笑える。
「アイドルマスター 春閣下がニコ動流星群に興味を持たれたようです」
ニコマスってこんなにいろいろあるんだ……。
この他にも、美希主役のMADで、すごく好きなのがあるんだけど、あるアメリカの大きな会社がからんでるんでタイトルが書けない(笑)。「マーチ」と言えば、知ってる人なら分かるだろう。
もちろんこれらは二次創作である。本家の『THE IDOLM@STER 』があるからこそ存在できる。
でも、これを二次創作に「すぎない」とは言いたくない。
これらも立派な作品である。ニコマスはれっきとした創作活動なのだ。