21日(日)西部講堂でゴヅラとオカルト

 京大西部講堂で「笑の内閣」というグループの主催する「笑の万博」というイベントに出演。

 4日間通していろんな笑える企画をやろうというもので、僕は時間の関係で見れなかったけど、三国志のキャラクターがプロレスをやる「三国志プロレス」なんてのもあったらしい。

 20年ほど前、まだプロデビューする直前まで、京大の生協でバイトしていたので、西部講堂の近くはよく通った。何度か自主映画上映会も見たっけな。当時すでに築25年で、かなりボロくなっていた。

 20年ぶりに訪れた西部講堂だが、ぜんぜん変わっていない……というより、20年の間にさらに風化が進行してる(^^;)。ほとんど「廃屋」という風情である。当然、冷暖房なんかないんで、真夏や真冬は大変だという。

 しかし、京大の学生にとっては一種の歴史的シンボルであるうえに、京大の敷地内にありながら自主管理を貫いているもんで(だから普通の会場からは拒否されるようなイベントもできる)、改築もままならないらしい。

http://www.kyoto-u.com/wiki/?%C0%BE%C9%F4%B9%D6%C6%B2

 僕の出番の前に「笑の内閣」の芝居を見る。

 タイトルは『朝まで生ゴヅラ』。舞台は首相官邸若狭湾に出現した怪獣ゴヅラの対策が協議されているが、環境保護団体や政界の黒幕や自衛隊アメリカ政府や中国政府や北朝鮮が、それぞれ矛盾した要求を突きつけてくるもんで、主体性のない総理はそのたびに方針をコロコロ変えてしまう。その間にどんどん被害は拡大し……というコメディ。『ギララの逆襲』を思わせるが、初演は2005年で、こっちの方が早いそうだ。

 中国大使役の人の、「滑舌の悪い中国人が猛烈な早口の日本語で喋るもんで何を言ってるか分からない」という芸には大笑いした。これはなかなか他の人にはまねできんだろうなあ。

 客の受けはイマイチだったみたいだけど、僕はけっこう楽しめた。最後はちょっと感動的な展開で締めてくれたしね。

 一般客が気づかないようなマニアックなネタもちりばめられていた。登場人物名が「芹沢」「山根」「真船」「多胡」「波川」「三枝」「白神」「ドクター・フー」「アダムス」などだったり、ギャグにしても、身長1.8メートルのロボットが「正義の心」で巨大化とか、落とした帽子を「500円くれれば取ってきてやるよ」(これは僕も元ネタを思い出すのにちょっと時間がかかった)とか。

 どうでもいいけど、外が雷雨だったもんで、芝居の間ずっと上の方でゴロゴロと音がしてた。

 続いて僕の「超能力番組のウソを暴く」。 すでにロフトやら名古屋の中学やらSF大会やらでやってるやつである。

 何回もやってるうちに気がついたのだが、客層によって観察力がかなり違うらしい。今回は、「雑誌が後ろのテレビに反射して映ってる」というのは多くの人が気づいたものの、カード吸着のやつで「カメラが傾いている」と気づいた人が皆無だった。下北沢の劇場では何人もの人が気づいていたのに。

 ミスターXの数字当てのトリックについても、フィボナッチ数列であることに気づくのが、他の会場よりもちょっと遅かった気がする。

 イラン大使館人質事件のことを誰も知らなかったのは、まあ客層が若いからしかたないだろうね。

 終了後、タクシーで京都駅へ。妻と娘からリクエストのあったお菓子と、漬物を買って帰る。