『レディ・プレイヤー1』観てきた!

レディ・プレイヤー1』観てきました。最初は試写会で、2回目は自分で金払って映画館で。  初回は英語版、2回目は日本語版。字幕ではどうしても省略されちゃう部分もあるので、日本語版の方がやや良かったかも。  原作の『ゲームウォーズ』は2014年に発売された直後に読んでいっぺんにハマり、12月のLiveWireでのビブリオバトルで,見事にチャンプ本になったことも。 ビブリオバトル・チャンプ本『ゲームウォーズ』 http://hirorin.otaden.jp/e409011.html > ちなみに映画の監督はクリストファー・ノーランがオファーされてるらしいんだけど……うーん、ノーランじゃ何か違うかも。  と、この時には書いたんだけど、後でスピルバーグに決まったと知ったときには、「やった! これで勝てる!」と思ったものです。  もっとも、残念ながらさすがのスピルバーグでも力及ばず、ウルトラマンレオパルドンはカットされちゃいましたけどね。あと、原作ですごく盛り上がった『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』の名場面再現がカットされたのも残念。まあ確かに、こんな超大作映画のクライマックスであれやられてもなあ(笑)、という気はしますけど。あっ、でも「聖なる手榴弾」は出てきます。  他にも、未見の人のためにまだ言いませんけど、原作に出てこないキャラ、原作に出てこない映画ネタがいろいろ追加されていて、原作読んでる人間にも満足できる出来でした。  あと、映画観て面白かった方は、ぜひ原作も読んでいただきたいです。映画よりもはるかにネタを詰めこみまくってまして、「よくぞまあこんな趣味に走りまくった小説書いたもんだ!」と感動しますから。  この『ゲームウォーズ』、〈BISビブリオバトル部〉シリーズ第4作『君の知らない方程式』でも、ビブリオバトルの場面で登場しております。こちらもお読みいただければ幸いです。 「もちろん、批判する人もいるでしょう」  あと一分。私は興奮を抑え、締めにかかりました。もちろん、ターゲットは武人くんです。 「こんなのは荒唐無稽だ。こんな都合のいい話なんて現実にはない。ほとんどの人間はどん底から這い上がれず、社会の底辺でもがき続けて一生を終わるんだって──ええ、確かにそう思います。  でも、この話自体は架空でも、そこにこめられた作者のメッセージは本物だと思うんです。どんなにどん底の絶望的な境遇でも、あきらめずに戦い続けたら、きっと未来を手にできる──だって、そうでしょう? あきらめたら未来もないじゃないですか」 (中略)  だから作者のクラインさんのメッセージを、私は肯定します。確かにこれは荒唐無稽なSFです。オタクの夢です。願望充足です。でも、未来への希望が詰まっています。だから、今も苦しんでいる人たちに、この小説を読んで、勇気を持ってほしいと願います。あきらめず、希望を持ってほしいと。生きていればいつか、チャンスが訪れるから……」  発表の後の質疑応答の場面。  次にミーナが手を挙げる。 「レオパルドンが出てくるそうですが、他にも日本のキャラクターが出てきますか?」 「ああ、はい。登場人物の一人が、『カウボーイビバップ』のビバップ号を改造した宇宙船に乗ってきます。あと、途中で出てくる謎で〈笛を吹き鳴らせ〉というのがあるんですけど、ウェイドがそれを『マグマ大使』の笛のことじゃないかと」会場がまた爆笑だ。「推理するシーンがあるんです。結局、その推理は間違ってたんですけどね。ただ、アメリカ人が書いた小説に『マグマ大使』なんてタイトルがさらっと出てきたので、ちょっとびっくりしました」 「アメリカで放映されてたんですか、『マグマ大使』?」 「七〇年代から八〇年代にかけて、吹き替え版が放映されてたそうです。ああ、名前だけですけど、『キカイダー』とか『スペクトルマン』とかのタイトルも出てきます。ウェイドはそういう日本の古い特撮番組が大好きなんですよ」  どんなアメリカ人だよ!  ちなみに今月号の『映画秘宝』の西川伸司氏の解説によれば、あの●●●●●、生頼範義氏のポスター版がベースになってるんだそうで……それはそれで濃いネタだなあ。