SF

新刊『トワイライト・テールズ 夏と少女と怪獣と』

『トワイライト・テールズ』が文庫化されました。『MM9』の世界を舞台にした番外編で、日本、アメリカ、タイ、コンゴと、様々な土地を舞台に、怪獣がからんだ物語が展開します。文庫化にあたり、副題をつけて、「少女」と「怪獣」をアピールしました(笑…

SF⇔人文「SF作家の思考をたどろうフェア」

紀伊國屋書店新宿南店 SF⇔人文「SF作家の思考をたどろうフェア」 https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Shinjuku-South-Store/20151024125610.html 作家は普段どのような本を読み、影響を受け、また執筆の参考にしているのでしょうか。もしそれを追体験する…

ファンタジーじゃがいも警察の話

【定番議論】ファンタジーを描く時、食物や単位やマナーや言葉…の何を現実世界と共通させ、何を創造すべきか? http://togetter.com/li/887490 中世ヨーロッパ風のファンタジーで、新大陸原産の「じゃがいも」が出てくるっておかしいんじゃないの……という話…

「このエピソードがおすすめ! 勝手に『ミステリー・ゾーン』傑作選」

山本弘のSF秘密基地LIVE#52 このエピソードがおすすめ! 勝手に『ミステリー・ゾーン』傑作選 アシェット・コレクション・ジャパンの〈ミステリー・ゾーンDVDコレクション〉が、旧シリーズ分56巻を消化し、『新トワイライト・ゾーン』に突入しました。こ…

イベント「あの日テレビで見たB級SF&ホラー映画の世界」

山本弘のSF秘密基地LIVE#51 あの日テレビで見たB級SF&ホラー映画の世界 かつてテレビで数多くのB級映画が放映されていた時代がありました。 『火星人地球大襲撃』『恐怖の怪奇惑星』『蝿男の恐怖』『SF巨大生物の島』『妖婆・死棺の呪い』『原始怪人…

イベント「勇者集結!SFビブリオバトル&トーク」

10月23日(金)〜11月1日(日)に開かれる第56回 東京名物神田古本まつりで、こんなイベントに出演します。 ------------------------------- ◆勇者集結!SFビブリオバトル&トーク [主催] 神田古書店連盟 [共催] SF文学振興会 [協力] 千代田区立千代…

この夏の総決算・その6

●8月29日(土)〜30日(日) 日本SF大会・米魂 初日の最初に行った企画が、アニメ監督・片渕須直氏の「ある航時史学生の記」。代表作のひとつ『アリーテ姫』の上映と、来年公開予定の新作『この世界の片隅に』の製作裏話。 製作に向けて今年3月にクラウド…

この夏の総決算・その5

●8月19日(水) 〈怪獣作家無法地帯:大阪編〉 こちらは『多々良島ふたたび:ウルトラ怪獣アンソロジー』(早川書房)の執筆者4名(山本弘、北野勇作、田中啓文、酉島伝法)によるトークショー。全員が関西人なもんで、こてこての関西ノリでした。 やってる…

この夏の総決算・その4

●8月15日(土) コミケの中日だけど、この日はコミケをお休みし、娘といっしょに水戸の徳川ミュージアムへ。 http://tokugawa.gr.jp/ おめあてはもちろん、燭台切光忠の展示。 娘は特に燭台切さんがお気に入りで、どうしても実物を見たいというので、迷わな…

山本弘のSF秘密基地LIVE#50・活字SFとのファーストコンタクトを語ろう!

山本弘のSF秘密基地LIVE#50 50回記念企画・活字SFとのファーストコンタクトを語ろう! 子供の頃、あなたが最初に接した活字SFは何ですか? 「ワープ」や「エスパー」や「ミュータント」といった言葉を最初に知ったのは、いつ、どこで? 昔は学校の図書…

新連載『怪奇探偵リジー&クリスタル』

角川書店の電子書籍マガジン『文芸カドカワ』にて、今月号から連載開始しました。 時は第二次大戦前の1938年。ロサンゼルスの女性私立探偵エリザベス・コルト(通称リジー)と助手の少女クリスタルのコンビが、毎回、怪奇な事件を捜査するというシリーズ。 …

クリプトムネジアの恐怖・3

そこで先の筒井康隆氏の文章だ。実はあの文章には先がある。 > SFをはじめて書くきみが、やっと見つけたアイデア――そんなものは、とっくに、どこかのプロ作家が考えだし、書いてしまっているに、きまっているのだ。しかも、ずっとおもしろく、ずっとうまい…

クリプトムネジアの恐怖・2

では、栗本氏は「午後の恐竜」を読んだことがなく、まったく偶然に同じアイデアを思いついたのだろうか? どうもそうではないらしい。 というのも、「走馬灯」が収録された短編集『さらしなにっき』(ハヤカワ文庫・1994)で、作者自身がこんな解説を書いて…

クリプトムネジアの恐怖・1

今回は、大半の人にとっては「恐怖」じゃないかもしれないけど、作家にとっては恐怖の現象を紹介したい。それは「クリプトムネジア」。 まず、これを読んでいただきたい。ネットで検索していて、偶然ヒットした、2013年のニュースである。 栗本薫の短編小説…

イベント:「サブカル×宇宙」論

「サブカル×宇宙」論 現代の天文学が明らかにしてきた宇宙の姿は、私たちの世界観にどのように影響しているのでしょうか。文化のさまざまな側面に、その影響があることは疑いようがありません。しかし、その現れ方は多種多様で、ひとくくりに語る事は不可能…

「埋もれた海外SFを掘り起こせ!」

山本弘のSF秘密基地LIVE#43 埋もれた海外SFを掘り起こせ! ハヤカワSFシリーズ、ハヤカワ文庫SF、創元推理文庫、サンリオ文庫、QTブックス……SFファンの本棚を彩った60〜80年代の海外SFの数々。しかし復刊されず、今では読めない作品もたくさんあります。 『…

平井チルドレンに残された大きな宿題

前にこのブログで、平井和正・桑田次郎『エリート』のすごさについて語った。 http://hirorin.otaden.jp/e271.html 平井・桑田コンビは、『8マン』や『超犬リープ』でも有名だが、僕が好きな作品のひとつは、『デスハンター』である。〈週刊ぼくらマガジン…

ビブリオバトル・チャンプ本『ゲームウォーズ』

先月26日のLiveWire「ビブリオバトルをやってみよう」は成功でした。応援を頼んだ鋼鉄サンボくんや、阪大の菊池誠先生、神戸大学の学生さんらの協力もあり、ビブリオバトルの実演が盛り上がりました。 紹介されたのは次の4冊。 小田雅弘『模型歳時記』(トイ…

『翼を持つ少女 BISビブリオバトル部』

東京創元社 2052円 12月22日発売 中高一貫の国際学園BISに通う埋火武人(うずみびたけと)は、ある日、図書館で同級生の伏木空(ふしきそら)とばったり出会う。 空はSFが大好きな少女。SFの話をはじめると止まらない。 武人の亡くなった祖父はSFマニアだっ…

『楽園追放-Expelled from Paradise-』

先日、梅田ブルク7で観てきた。 http://rakuen-tsuiho.com/ いやー、面白かった! 監督・水島精二、脚本・虚淵玄だから、ハズレではないだろうと思ってたけど、期待以上の面白さだった。 どのへんがいいのか、詳しく紹介するとネタバレになるから曖昧に書く…

『ウルトラマン』小説書きました

これまで秘密にしてたんだけど、今月号(12月号)の〈SFマガジン〉の次号予告に載ったので、もう公開してもいいでしょう。 11月25日発売の〈SFマガジン〉1月号は、円谷プロと早川書房のタイアップ企画。『ウルトラマン』などの円谷プロ作品を題材にした…

レノア・ブレッソン『世にも不思議な物語』(扶桑社ミステリー )

こちらは編訳者の尾之上浩司氏から献本をいただきました。感謝いたします。 1959年から61年までアメリカで放映されていた、超常現象を題材にしたアンソロジー番組『ONE STEP BEYOND』。日本でも日本テレビ系列で『ワンステップ・ビヨンド』『世にも不思議な…

SF大会「なつこん」2日目

●2014年7月20日(日) ホテルの部屋で『トッキュウジャー』と『鎧武』と『プリキュア』を観てから、チェックアウトして会場へ。 ●[028]Kindle Direct Publishingの真実を語る部屋 > 昨年の大会で好評を博した企画が今年もやってきます。KDPで電子書籍の…

SF大会「なつこん」1日目

コミケの報告を書こうと思ったら、SF大会のことをまだ書いてなかったのを思い出しました(笑)。もう一ヶ月も前の話になりますが、いちおうご報告を。 ●2014年7月19日(土) 午前中、と学会のT夫妻とホテルのロビーで落ち合う。特別のご厚意により、国立科学博…

新刊『プロジェクトぴあの』

PHP研究所 2052円 8月19日発売 2025年、AR(拡張現実)技術が本格的に普及しはじめた秋葉原。「男の娘」の貴尾根すばる(本名・下里昴)は、電子部品を買い漁っていた不思議な少女と知り合う。 彼女の名は結城ぴあの。人気アイドル・グループ〈ジャンキッシ…

「アルジャーノンに花束を」は駄作になるところだった!

今月号の〈SFマガジン〉はダニエル・キイス追悼特集。キイスをめぐるいろいろな記事が載ってるんだけど、中でも興味深かったのは、長編版『アルジャーノンに花束を』(早川書房)の訳者の小尾芙佐さんが紹介している話。最初に中編版の「アルジャーノンに花…

日本版『アメージング・ストーリーズ』とアメリカSF雑誌の世界

Live Wire 14.2.28(金) なんば紅鶴|山本弘のSF&トンデモNIGHT#31 日本版『アメージング・ストーリーズ』とアメリカSF雑誌の世界 終戦直後の昭和25年、誠文堂新光社から発売された『怪奇小説叢書 アメージング・ストーリーズ』全7巻をご存知でしょうか?…

北原尚彦『SF奇書コレクション』

昨日、著者の北原尚彦氏から献本が届いた。 http://www.webmysteries.jp/sf/kitahara1312.html 以前に出た『SF奇書天外』の続編で、古今東西の様々なSF関係の珍本・奇本を紹介した本。『Webミステリーズ!』連載時から読んでたけど、このたび加筆修正の…

2013冬コミ新刊情報

今回のコミックマーケット85のブースは、 12月30日(月曜日) 東“リ”ブロック-48B 心はいつも15才 です。 新刊は『ONE STEP BEYOND』。 50年以上前(1959〜61年)の伝説のオカルト番組『世にも不思議な物語』の徹底解説本です。言うまでもなく、フジテレビの…

『夏葉と宇宙へ三週間』

〔21世紀空想科学小説〕 夏葉と宇宙へ三週間 岩崎書店 1575円+税 12月9日発売 小学6年生の夏休み、臨海キャンプの最後の日。突然、海の中から宇宙船が出現した。それに近寄った加納新(かのうあらた)と隣のクラスの首藤夏葉(すどうなつは)は、船内に吸い…